今回の開催は2019年11月17日に南国鹿児島にあります、はりきゅう院さくらにておこないました。台風の時期を避けたとはいえ、全国から無事に集まることができたことはとても嬉しく思います。今回の研修テーマは、「めまい」「頭痛」「顔面神経麻痺」の3疾患についておこないました。

 

先ずは「めまい」について、福岡の田中はり灸療院遠藤真紀子先生より講演していただきました。めまいを診るにあたり、中枢性か末梢性かの鑑別(レッドフラッグチェック)、末梢性の場合の検査法などを丁寧にお伝えしていただきました。

 

続いて「頭痛に」ついては、開催地のはりきゅう院さくら田中隆一が行いました。頭痛の診断には国際頭痛分類第3版を使用します。この中に鍼灸治療も頭痛治療に関し推奨をいただいています。悩まされてている方は全国的にも多く、その大半が緊張型頭痛と片頭痛です。肩こりや首のコリとの関係性もみられ、ここに関係する筋肉を緩めることで、痛みを減少させていくなどの説明をおこないました。また鍼灸治療やレーザーに関しての治療機序についても、文献や論文からの情報を提供させていただきました。

 

最後に「顔面神経痛」について、大阪の鍼灸香里治療院西村和重先生に講演していただきました。疾患について中枢性、末梢性かの鑑別、麻痺の進行度の評価、治療経過の評価など詳しく話していただきました。

 

3疾患の話を通し共通することは、「鍼灸治療が適応なのかを判断する」ということでした。我々の治療院へは、医療機関に受診されてから来院されるケースが多いですが、症状が軽い方の中には、受診せずに鍼灸院へ来院される方もいらっしゃいます。しっかりとした症状の鑑別を行い、安心して施術を受けていただく事、そして悩まされている症状の完全を計っていけるよう努めてまいります。

 

研修会後は松田ウィメンズクリニック院長松田和洋先生も同席いただいての懇親会。たくさん頭を使った後は鹿児島の美味しい料理を楽しく堪能していただきました。

 

記入者:田中先生(はりきゅう院さくら)